2026年8月3日、三菱UFJ・三井住友・みずほの3メガバンクが、普通預金の金利を年0.40%に引き上げました。
34年ぶりの水準です。1992年以来ということになります。
ほんの数年前まで、大手の普通預金は年0.001%でした。100万円を1年預けて、利息は10円。ATMを1回使えば消える金額です。
それが、いまは400倍になりました。
いちばん高いところは、いま年1.00%です。大手の2.5倍。この差をどう考えるかが、今日の話です。
- いま金利が高い銀行のランキング(2026年8月時点)
- 100万円を1年置いたら、手取りでいくら違うのか
- 金利だけで選ぶと損をする理由
- 楽天証券の人・SBI証券の人、それぞれの正解
まず、金利のランキングを見ます

| 銀行 | 金利 | 条件 |
|---|---|---|
| あおぞら銀行 BANK | 年1.00% | 100万円以下の部分。条件なし(超えた分は年0.65%) |
| 島根銀行 しまホ! | 年0.80% | 条件なし。スマートフォン支店 |
| 楽天銀行(上乗せ最大) | 年0.74% | 給与受取・口座振替などを積み上げた場合 |
| 楽天銀行(マネーブリッジ) | 年0.48% | 楽天証券と連携するだけ(1,000万円以下) |
| SBIハイブリッド預金 | 年0.41% | SBI証券の口座が必要 |
| 3メガバンク | 年0.40% | 条件なし(2026年8月3日から) |
※すべて税引前・2026年8月27日時点。金利は変動します。
1位は、あおぞら銀行BANKの年1.00%
2026年7月1日から、あおぞら銀行の円普通預金(BANK)が年1.00%になりました。
すごいのは金利の高さより、条件がひとつもないことです。給与を振り込む必要も、カードを作る必要も、ステージを上げる必要もありません。口座を開いてお金を入れるだけです。
ただし、年1.00%が付くのは100万円以下の部分だけです。100万円を超えた分は年0.65%になります。
たとえば300万円を預けた場合、100万円には1.00%、残りの200万円には0.65%が付きます。「300万円全部に1.00%」ではありません。ここは間違えやすいところです。
2位は、島根銀行のスマホ支店
島根銀行のスマートフォン支店「しまホ!」が、2026年7月15日から年0.80%になりました。
こちらも条件なし。しかも残高の上限がありません。まとまった金額を置くなら、あおぞらより有利になる場合もあります。
地方銀行ですが、口座開設も取引もスマホで完結します。
そして、大手も0.40%になりました
ここがいちばん大事なところです。
これまで「ネット銀行は金利が高い」と言われてきました。大手0.001%に対してネット銀行0.2%なら、200倍の差があったからです。
でも、いまは違います。
ほとんど同じです。「ネット銀行だから高い」という時代は、終わりつつあります。
100万円を1年置いたら、いくら違うのか
数字で見てみます。利息には20.315%の税金がかかるので、手取りで計算します。

| 銀行 | 金利 | 1年後の手取り利息 |
|---|---|---|
| あおぞら銀行 BANK | 年1.00% | 7,968円 |
| 島根銀行 しまホ! | 年0.80% | 6,374円 |
| 楽天銀行(連携) | 年0.48% | 3,824円 |
| 3メガバンク | 年0.40% | 3,187円 |
※1年間ずっと同じ残高・同じ金利だった場合の概算です。実際は日々の残高で計算されるため、多少前後します。
いちばん上といちばん下の差は、年4,781円。
月にすると398円です。
……この数字を見て、どう感じたでしょうか。
「意外と少ない」と思った方は、正しい感覚です。次の話がまさにそれです。
金利だけで選ぶと、逆に損をします

100万円を0.40%から1.00%に移して増えるのは、月398円です。
一方、振込手数料は1回220〜330円かかります。
月に2回振り込めば、660円。
金利を上げて増えた398円は、それだけで消えます。
見るべきなのは金利だけではありません。振込とATMの無料回数のほうが、家計への影響は大きいことがあります。
もうひとつ、見落としがちなこと
高金利の銀行を「メイン口座」にするのは、あまりおすすめしません。
理由は3つあります。
- 給与振込に対応していない場合がある(勤務先の指定様式で登録できないことも)
- 公共料金の口座振替に対応していないことがある
- コンビニATMの無料回数が少ない
金利は年に1回まとめて効きますが、手数料は毎月効きます。この違いは大きいです。
結論|迷っているなら、楽天銀行が無難で強い
ここまで金利の高い銀行を紹介してきましたが、メインに置くなら楽天銀行がいちばん扱いやすいと考えています。
理由は、金利と使いやすさのバランスです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利 | マネーブリッジ設定で年0.48%(1,000万円以下) |
| 上乗せ | 給与受取などの条件を積むと最大0.74% |
| 手数料 | 残高や取引に応じてATM・振込が無料になる回数あり |
| 証券連携 | 楽天証券との自動入出金(スイープ)が使える |
マネーブリッジの年0.48%は、設定するだけで付きます。給与を移す必要も、カードを作る必要もありません。
この「設定するだけ」というのが大きいところです。条件が複雑な優遇金利は、たいてい途中で条件から外れます。
楽天銀行の金利の3段階の仕組みは、こちらの記事に詳しく書きました。設定手順もそこにあります。
SBI証券を使っている人は、どうするか
SBI証券をメインにしている方は、答えが変わります。
SBIハイブリッド預金です。年0.41%。
金利だけ見れば楽天銀行より低いのですが、こちらには金利では測れない価値があります。
株や投資信託を買うときに、銀行から証券への入金操作がいりません。預けたままで買えます。
毎月の積立をしている方なら、この差は地味に効きます。入金を忘れて積立が失敗するという事故がなくなるからです。
ひとつ、名前が変わりました
注意点があります。
この預金を扱っている住信SBIネット銀行は、2026年8月3日に「ドコモSMTBネット銀行」へ商号変更されました。
NTTドコモが親会社になったことによるものです。ただしSBIハイブリッド預金はこれまでどおり使えますし、金融機関コード・支店番号・口座番号も変わりません。
検索したときに古い名前と新しい名前が混在していますが、同じ銀行です。
SBI証券の口座開設については、SBI証券の始め方にまとめています。
あなたはどれを使うか

迷っている人 → 楽天銀行
設定だけで年0.48%。手数料の無料回数もあり、証券との連携も自動。いちばん失敗しにくい選択です。
SBI証券を使っている人 → SBIハイブリッド預金
年0.41%。金利は少し下がりますが、入金操作がいらないという利便性を取ります。
使う予定のないお金が100万円ある人 → あおぞら銀行BANK
年1.00%。ただしメイン口座にはしないのがコツです。
「置いておくだけの口座」として使います。この使い方については、次の章で詳しく書きます。
生活防衛資金は、どこに置くのがいいか
ここまでの話が、いちばん効いてくるのが生活防衛資金です。
生活防衛資金は、失業や病気で収入が止まったときのためのお金です。投資には回さず、現金で置いておくのが原則になります。
ということは、条件がはっきりしています。
- 元本が減らないこと(普通預金であること)
- すぐ引き出せること(定期預金にしない)
- そのうえで、できるだけ金利が高いこと
この3つを満たす置き場所として、あおぞら銀行BANKの年1.00%はかなり優秀です。条件がなく、いつでも引き出せて、100万円まで年1.00%が付きます。
動かさないお金だからです。毎月出し入れするメイン口座とは、選ぶ基準が違います。
逆に言えば、生活防衛資金を大手銀行に置いたままにするのは、少しもったいないということです。同じ100万円で、年に4,781円の差がつきます。
ただし、金額の目安を先に決めてください。いくら必要かは人によって変わります。独身の会社員なら生活費の3〜6ヶ月分、自営業なら12ヶ月分が目安です。
自分の金額の出し方は、生活防衛資金は結局いくら?にまとめました。先にそちらで金額を出してから、置き場所を決めるほうが順番としてきれいです。
1,000万円を超えるなら、分けてください
預金保険で保護されるのは1金融機関あたり元本1,000万円とその利息までです。それを超える場合は、複数の銀行に分ける必要があります。
口座は、増やしても3つまで
金利を追いかけて口座を増やす人がいますが、おすすめしません。
管理できない口座は、お金が迷子になります。休眠状態になって、そもそも金利がついていることを忘れる。よくある話です。
口座の役割分担については銀行口座の使い分けにまとめました。「つかう・ためる・ふやす」の3つで十分です。
正直な注意点
1. 金利は変わります
この記事の数字は2026年8月27日時点のものです。
日銀の政策金利が動けば、各行の金利も動きます。実際、この1年で何度も改定がありました。申し込む前に、必ず公式サイトで最新の金利を確認してください。
2. 高金利は「キャンペーン」のことがある
今回紹介した金利は、いずれも期間限定のキャンペーンではありません。
ただし他行では、3ヶ月だけの特別金利というケースもあります。「その金利がいつまで続くのか」は必ず見てください。
3. 普通預金では、物価上昇には勝てません
これがいちばん大事な注意点かもしれません。
年1.00%は、たしかに以前よりずっと良い数字です。でも物価が年2%上がっていれば、実質的には目減りしています。
普通預金は「増やす場所」ではなく、「減らさずに、すぐ使える場所」です。増やすお金は別に考える必要があります。
たこ先生の、正直な話
金利のニュースを見るたびに、少し複雑な気持ちになります。
0.001%が0.40%になった。400倍です。数字だけ見れば、大変な変化に見えます。
でも100万円で年3,187円。月にすると265円です。
400倍になっても、月265円。これが現実です。
私が言いたいのは「だから意味がない」ということではありません。逆です。
金利を追いかけて口座を3つ4つと開き、資金を移動させて、記録をつけて。その手間で得られるのが月に数百円なら、その時間はもっと効くところに使ったほうがいいということです。
固定費をひとつ見直せば、月に数千円が動きます。スマホを格安SIMに変えれば、月に3,000円以上。金利の差の10倍です。しかも一度やれば、ずっと続きます。
証券口座に合わせて選ぶ。それで終わり。迷う価値のあることに、時間を使ってください。
まとめ|証券口座に合わせて選べば、失敗しません
- 3メガバンクも年0.40%に。ネット銀行との差はほぼ消えた
- いちばん高いのはあおぞら銀行BANKの年1.00%(100万円まで・条件なし)
- 100万円で比べても、上位と下位の差は月398円
- 手数料が無料でないと、その差は消える
- 楽天証券なら楽天銀行、SBI証券ならSBIハイブリッド預金
- 余っている100万円があれば、あおぞらBANKを置き場所に
今日やることは、ひとつだけです。
いま使っている銀行の金利を、公式サイトで確認してみてください。0.001%のまま放置している口座があるかもしれません。
もしそうなら、そこだけ動かす価値があります。
※記載の金利・条件は2026年8月27日時点のものです。金利は変動します。最新の情報は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。本記事は特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。



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