【平均は見なくていい】年代別の貯金額はいくら?2026年版|中央値で見る本当の真ん中と目標の決め方

貯金・貯蓄

月曜の朝。通勤電車のなかで、ふと思うことがあります。

「みんな、いくら貯めてるんだろう」

そして検索して、「30代の平均貯蓄額は◯◯万円」という数字を見て——静かに、へこむ。そんな経験はありませんか。

正直に打ち明けると、私(たこ先生)もそうでした。平均額を見るたびに「自分は遅れている」と感じて、でも何をすればいいかは分からなくて、結局スマホを閉じる。その繰り返しでした。

今日はまず、その罪悪感を下ろすところから始めます。結論から言うと、平均額は見なくていいんです。

この記事では、最新データ(金融経済教育推進機構・2025年調査)をもとに「本当の真ん中」=中央値をお見せします。そのうえで、他人と比べるのではなく自分の目標額を「順番」で決める方法までお伝えします。

この記事でわかること

  • なぜ「平均貯蓄額」を見てはいけないのか(数字のからくり)
  • 年代別・世帯別の中央値一覧(単身/二人以上・2025年最新)
  • 意外と知られていない「貯蓄ゼロ世帯」の割合
  • 他人ではなく「順番」で目標額を決める4ステップ
  • 貯金を増やす方法は、結局3つしかないという話

まず結論|「平均」は、あなたの目安になりません

ニュースや記事でよく見る「平均貯蓄額」。あの数字が実感とズレるのには、はっきりした理由があります。

平均値と中央値の違いの図解。10人のうち1人が5000万円持っていると平均は641万円に跳ね上がるが、真ん中の人は125万円にとどまる

10人の貯蓄額を並べてみます。

0万円 / 30万 / 50万 / 80万 / 100万 / 150万 / 200万 / 300万 / 500万 / 5,000万円

平均値 = 641万円(全員の合計 ÷ 10人)
中央値 = 125万円(順番に並べたときの、真ん中の人)

お金持ちが1人まざるだけで、平均は5倍に跳ね上がります。でも実際にその金額を持っている人は、10人中1人だけ。

つまり平均値は「みんなの姿」ではなく、一部の富裕層に引っ張られた数字なのです。

見るべきは「中央値」——数字を小さい順に並べて、ちょうど真ん中にくる人の金額。これが「ふつうの人」にいちばん近い数字です。

年代別・貯蓄額の中央値【2025年最新】

では実際のデータを見てみましょう。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査」2025年の結果です。

年代別の金融資産保有額の中央値。単身世帯は20代37万円から70代500万円、二人以上世帯は20代125万円から60代1400万円まで増加する

単身世帯(ひとり暮らし)

年代 平均値 中央値 貯蓄ゼロの割合
20代 255万円 37万円 33.2%
30代 501万円 100万円 32.3%
40代 859万円 100万円 32.1%
50代 999万円 120万円 35.2%
60代 1,364万円 300万円 30.4%
70代 1,489万円 500万円 20.4%

注目してほしいのは50代です。平均は999万円なのに、中央値は120万円。その差、およそ8倍。

「50代で1,000万円が普通なんだ…」と落ち込む必要は、まったくないということです。

二人以上世帯(夫婦・子育て世帯)

年代 平均値 中央値 貯蓄ゼロの割合
20代 525万円 125万円 21.6%
30代 1,096万円 311万円 17.6%
40代 1,486万円 500万円 18.8%
50代 1,908万円 700万円 18.2%
60代 2,683万円 1,400万円 12.8%
70代 2,416万円 1,178万円 10.9%

※金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査」2025年より。金融資産には預貯金のほか株式・投資信託・保険なども含まれます(数値は調査対象・定義により変わります)。かつて金融広報中央委員会が実施していた調査が、2024年からJ-FLECに引き継がれています。

もうひとつの事実|「貯蓄ゼロ」は珍しくない

表のいちばん右の列、気づかれましたか。

ひとり暮らしでは、どの年代でも
おおよそ3人に1人が「金融資産ゼロ」

20代で33.2%、50代でも35.2%。これは決して少数派ではありません。

この数字を出したのは、安心してもらうためです。いま貯金がなくても、あなたは特別ではありません。そして——ここからが大事なのですが——特別ではないからこそ、今日から始めれば十分に間に合います

もう平均額と比べるのは、やめましょう。比べるべき相手は去年の自分だけです。

じゃあ、いくら目指せばいい?|「順番」で決める

ここからが本題です。目標額は年代で決めるものではありません。あなたの生活で決まります。

と言われても困りますよね。なので、誰にでも当てはまる「順番」にしました。上から順に埋めていってください。

貯金の目標を決める4ステップ。まず生活防衛資金3から6ヶ月分、次に5年以内に使う予定のお金、次に新NISAで育てる、最後に老後資金の計算

ステップ1|生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)

すべての土台です。病気・失業・家電の故障——予測できない出来事から生活を守るお金。

これがあるだけで、嫌な仕事を断れるし、焦って高いものを買わずに済みます。投資より先、保険より先。まずここです。いくら必要かは生活防衛資金の目安と貯め方で計算できます。

ステップ2|5年以内に使う予定のお金

車の買い替え、引っ越し、結婚式、子どもの入学。使う時期が決まっているお金は、投資に回してはいけません。

相場が下がったタイミングと重なると、必要なときに必要な額が用意できないからです。ここは現金でそのまま持つのが正解です。

ステップ3|それ以降のお金は、育てる

ステップ1と2が埋まって、まだ余裕があるなら。ここで初めて投資の出番です。

10年以上使う予定のないお金は、現金のまま置いておくと物価上昇に負けていきます。新NISAのような制度を使って、少しずつ育てる段階です。

※投資には元本割れのリスクがあります。ステップ1・2が埋まる前に始めるのはおすすめしません。

ステップ4|老後資金は「自分の額」で

ここも「2,000万円」といった平均の数字に振り回されないでください。必要額は人によってまったく違います。

老後資金づくりの制度としてはiDeCoが代表的です。ただし60歳まで引き出せないため、ステップ1・2を飛ばして始めるのは危険。順番を守ってください。

この順番のいいところ
年代も年収も関係なく、いま自分がどのステップにいるかが分かること。「30代だから300万円必要」ではなく、「私はまだステップ1の途中」——そう捉えられれば、次にやることは明確です。

貯金を増やす方法は、3つしかない

順番が決まったら、あとは埋めるだけ。方法はシンプルで、この3つしかありません。

①支出を減らす(いちばん確実)

収入を増やすより速く、確実に効きます。とくに固定費——スマホ・保険・サブスク・電気——は一度見直せば、以後ずっと効き続けます

毎日の節約より、月1回の見直しのほうがコスパは圧倒的に上です。

②収入を増やす

支出の削減には限界がありますが、収入には上限がありません。転職副業、社内での昇給交渉。時間はかかりますが、効果は大きい方法です。

③仕組みで、勝手に貯める

そして、いちばん再現性が高いのがこれ。意志の力に頼らないことです。

給料が入った瞬間に、貯金用の口座へ自動で移す。残った分で暮らす。これだけで「余ったら貯金」より確実に貯まります。やり方は先取り貯金のやり方銀行口座の使い分けにまとめました。

そして支出の把握は家計簿アプリに任せてしまいましょう。書く必要はありません。

正直な注意点

①中央値も、あくまで他人の数字です
中央値は平均よりマシですが、あなたの目標にはなりません。家賃も家族構成も収入も違うのですから当然です。参考にとどめてください。

②「金融資産」には投資も含まれます
この調査の数字は預貯金だけでなく、株式・投資信託・保険なども含んだ額です。「預金だけで比べたら、もっと少ない」という点にご注意を。

③貯めることが目的になっていないか
お金は使うためにあります。極端な節約で健康や人間関係を削るのは本末転倒です。やってはいけない節約術もあわせてどうぞ。

④焦って一発逆転を狙わない
「遅れている」と感じたときほど、危ない話に引き寄せられます。順番を守って、地道に。これが結局いちばん速い道です。

まとめ|比べる相手は、去年の自分

  • 平均値は見なくていい。一部の富裕層に引っ張られた数字です
  • 見るなら中央値。単身50代は平均999万円に対し中央値120万円——差は約8倍
  • ひとり暮らしの約3人に1人は金融資産ゼロ。あなたは特別ではありません
  • 目標は年代でなく順番で決める:①生活防衛資金 ②5年以内に使うお金 ③育てる ④老後
  • 増やす方法は①支出を減らす ②収入を増やす ③仕組みで自動化の3つだけ

データを見て安心してほしかったわけではありません。「遅れている」という思い込みを、いったん下ろしてほしかったんです。

その罪悪感がなくなると、不思議と手が動き始めます。今週は、口座の残高を確認するところからでも十分。比べる相手は、他人ではなく去年の自分です。

※本記事は2026年7月時点の公開情報にもとづく一般的な解説であり、特定の金融商品の購入や投資を推奨するものではありません。統計値は金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査」2025年によるものですが、調査は標本調査であり、対象・定義・回答方法により数値は変動します。最新かつ正確な数値は同機構の公表資料をご確認ください。投資は元本割れのリスクを伴います。

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