格安SIMは、家計改善の「神ゾーン」です。
一度手続きすれば、あとは何もしなくても毎月ずっと効き続ける。我慢もいりません。それなのに、多くの人がやっていません。
理由はシンプルで、「どれを選べばいいか分からないから」です。
そこでこの記事では、選び方をひっくり返します。料金表を見るのは、いちばん最後にしてください。
先に、この記事の出発点になる数字を置きます。
それでも、支払っている月額の平均は4,420円です。(MMD研究所 2025年9月調査)
つまり半分の人が、使っていない容量にお金を払っているということです。
- 大手・サブブランド・MVNOの月額の平均(実測データ)
- 乗り換えると年いくら変わるか(最大 年33,696円)
- 料金より先に見るべきもの(ここが9割)
- 使用量別・選ぶべきタイプ
- 逆に高くなるケース(家族割・セット割の落とし穴)
月額の平均を、4つ並べます
MMD研究所が2025年9月に実施した調査(18〜69歳の40,000人、スマートフォン利用者36,421人)から、通信+通話の月額平均です。
| 種類 | 月額の平均 | 大手との差(年) |
|---|---|---|
| 大手4キャリア ドコモ・au・ソフトバンク・楽天 |
4,420円 | — |
| オンライン専用プラン ahamo・povo・LINEMOなど |
3,080円 | −16,080円 |
| キャリアのサブブランド UQ mobile・Y!mobileなど |
2,597円 | −21,876円 |
| MVNO(いわゆる格安SIM) IIJmio・mineoなど |
1,612円 | −33,696円 |
※MMD研究所「2025年9月 通信サービスの料金と容量に関する実態調査」より。差額は平均値から当ブログが算出した概算です。

大手からMVNOに変えると、月2,808円、年33,696円。
これは毎月がんばる節約では、まず届かない金額です。電気をこまめに消しても、届きません。
そして、使っている量はこうです
同じ調査から、データ使用量の内訳を見ます。
| 使っている種類 | 小容量(7GB以下)の割合 |
|---|---|
| 大手4キャリア | 50.4% |
| キャリアのサブブランド | 57.8% |
| MVNO | 69.7% |
もう一度、並べてみてください。
MVNOユーザーの約7割(69.7%)も7GB以下。こちらは月1,612円。
——使い方はほとんど同じなのに、払っている額が違うだけなんです。

だから、料金表より先に見るものがあります
ここがこの記事でいちばん大事なところです。
「先月、自分が何GB使ったか」を見ることです。
これを知らないまま料金表を見るから、選べなくなります。20GBが必要なのか3GBで足りるのかが分からないのに、20GBプランを比べても意味がありません。
確認のしかた
- 契約中のキャリアの公式アプリを開く(My docomo、My au、My SoftBank、my 楽天モバイルなど)
- 「データ利用量」「データ使用量」の画面を見る
- できれば3ヶ月分見てください。旅行月など、たまたま多い月があるからです
スマホの設定画面(iPhoneなら「モバイル通信」、Androidなら「データ使用量」)でも確認できます。
ここまでで、この記事の9割は終わりです。使用量さえ分かれば、あとは当てはめるだけになります。
使用量別|選ぶべきタイプ
| 先月の使用量 | 向いているタイプ |
|---|---|
| 〜3GB | MVNO。この帯がいちばん安く、月1,000円前後の選択肢もあります |
| 3〜7GB | MVNO か サブブランド。速度も気にするならサブブランド |
| 7〜20GB | オンライン専用プラン(ahamo・povo・LINEMOなど)が相性良し |
| 20GB以上 | オンライン専用の大容量、または楽天モバイルのような使った分だけの段階制 |
| 月によってバラバラ | 段階制のプラン。使わない月は自動で安くなります |

※料金プランは各社で頻繁に改定されます。金額の目安は変わるため、申し込み前に必ず公式サイトでご確認ください。
4つのタイプは、何が違うのか
安さだけで並べると失敗するので、性格の違いを書いておきます。
| タイプ | 性格 |
|---|---|
| 大手4キャリア | 店舗で相談でき、速度も安定。その安心料が月額に乗っています |
| オンライン専用 | 大手と同じ回線をそのまま使えて安い。店舗サポートは基本なし |
| サブブランド | 安さと速度のバランス型。店舗があるのが強み |
| MVNO | いちばん安い。ただし昼休みなど混む時間帯は速度が落ちやすい |
MVNOは大手の回線を借りて運営しているため、利用者が集中する時間帯(とくに12時台)に速度が落ちることがあります。ここを許せるかどうかが、いちばんの分かれ目です。
「昼休みにスマホで動画を見る」習慣がある方は、サブブランドかオンライン専用のほうが安全です。
乗り換えの手順
難しく見えますが、実際にやることは少ないです。
- 先月の使用量を確認する(前述)
- 端末代の残債を確認する(残っていても乗り換え自体は可能。支払いは続きます)
- SIMロックがかかっていないか確認する(近年の端末はほぼ解除済み)
- 乗り換え先のサイトから申し込む
- SIMが届いたら回線切替とAPN設定(手順書どおりで15分ほど)
2023年5月24日からMNPワンストップ方式が始まり、対象事業者どうしのオンライン申し込みなら、乗り換え先で申し込むだけで完結します。転出元に連絡する必要がありません。
ただし対象外の事業者や、店舗での手続きは従来どおり予約番号が必要です。申し込み前に確認してください。
電話番号はそのまま使えます。ここが不安で止まっている方が多いのですが、番号は変わりません。
SIMカードを待ちたくないなら、eSIM
最近はeSIMを選べる事業者が増えました。物理的なSIMカードが郵送されるのを待たず、オンラインの手続きだけでその日のうちに開通できるのが利点です。
ただし対応している端末が必要で、機種変更のときは手続きがやや面倒になります。カードが届くのを2〜3日待てるなら、物理SIMでもまったく問題ありません。
家族の回線も、一緒に考えてください
ここは効果が大きいのに、見落とされがちなところです。
お子さんの回線
中高生のスマホは、家にWi-Fiがあるなら小容量で足ります。動画をよく見る場合でも、家ではWi-Fi、外では最低限という使い方なら3〜7GBで収まることが多いです。
フィルタリングや利用制限の機能は各社が用意しているので、「大手じゃないと管理できない」ということはありません。
親御さんの回線
ここは安さだけで決めないでください。
通話が中心で、データはほとんど使っていない——というケースは非常に多いので、料金を下げられる余地は大きいです。ただし設定でつまずいたとき、誰が対応するのかを先に決めておく必要があります。
月1,000円ほど高くても、「困ったら店舗で聞ける」という安心のほうが価値が上回ることがあります。安くしたのに使えなくなって、結局あなたが休日に帰省して直す——では意味がありません。
なお、実家に帰ったときに親御さんのスマホ代を見せてもらうと、使っていないオプションが何年も付いたままになっていることがよくあります。親とお金の話のきっかけとしては、これはかなり切り出しやすい話題です。
正直な注意点|逆に高くなることがあります
ここは必ず読んでください。乗り換えたら損をするケースがあります。
これが最大の落とし穴です。自分1人が抜けると、残った家族の割引まで減ることがあります。自宅のネット回線とセットで割引されている場合も同じです。世帯全体でいくら変わるかで計算してください。

② キャリアメールが使えなくなります。各社とも月額数百円で持ち運べるサービスがありますが、そもそもフリーメールに移してしまうほうが根本的な解決です。乗り換えの前に、重要な登録先のメールアドレスを変更しておいてください。
③ 端末を分割で買っている場合、残債は残ります。乗り換えても支払いは続きます。「解約したら安くなる」わけではないので、残債の額は先に確認しておきましょう。
④ 店舗サポートがなくなります。設定を自分でやるのが不安な方、ご高齢のご家族の回線を変える場合は、店舗のあるサブブランドを選んでください。安さだけで選ぶと、結局使えずに戻すことになります。
よくある質問
Q. 電話番号は変わりますか?
変わりません。乗り換え(MNP)なら同じ番号を引き継げます。
Q. 通信品質は本当に落ちますか?
電波が届く範囲(エリア)は、借りている大手回線と同じです。落ちるのは混雑時の速度で、とくに平日12時台です。動画やアプリの更新が遅くなる程度で、通話やメッセージは問題ありません。
Q. LINEやSNSは使えますか?
使えます。ただしLINEの年齢認証(ID検索)は事業者によって対応が異なります。必要な方は申し込み前に確認してください。
Q. 手続きは難しくないですか?
正直、いちばん難しいのは「やる気を出すこと」です。作業自体は1時間もかかりません。毎日こまめに電気を消すほうが、年間で見ればはるかに大変です。
Q. いつ乗り換えるのがいいですか?
月末が無難です。多くのプランは日割りにならないため、月初に乗り換えると二重に払う期間が出ることがあります。ただし数百円の話なので、「タイミングを待って結局やらない」がいちばん損です。
たこ先生の、正直な話
私は、5年ぐらい放置していました。
安くなるのは知っていました。でも「めんどくさそう」「つながらなくなったら困る」で、ずっと後回しにしていたんです。
重い腰を上げたのは、家計簿を見ていて通信費が食費の次に大きかったことに気づいたときでした。
作業時間は、1時間ほど。
下がったのは、月6,000円でした。
そのとき計算して、ちょっと呆然としました。5年間の後回しで、36万円ぶん払っていたことになります。
正直、いまでも思います。
あの5年でいちばんもったいなかったのは、お金ではなく「毎月ちょっと損している」という気持ちを抱えたまま過ごしたことでした。
1時間で終わります。今日でなくてもいいので、この夏のうちにどうぞ。
まとめ|見るのは料金表ではなく、先月の使用量
- 大手ユーザーの50.4%は月7GB以下。それでも月額平均4,420円
- MVNOの平均は1,612円。差は年33,696円、サブブランドでも年21,876円
- 最初にやるのは比較ではなく、先月の使用量を見ること(できれば3ヶ月分)
- 〜7GBならMVNOかサブブランド、7〜20GBならオンライン専用
- MVNOは昼の速度が落ちやすい。店舗サポートも基本なし
- 家族割・セット割が外れると逆に高くなるので、世帯全体で計算する
- 2023年5月からMNPワンストップ。対象なら予約番号は不要
通信費は、固定費の中でいちばん「手続き1回で終わる」項目です。しかも我慢がゼロ。
浮いたお金は、そのまま消えると意味がないので、先取り貯金に上乗せするか、特別費に回してください。下げた分を先に取り分けるところまでが、節約です。
※本記事は2026年8月15日時点の公表情報にもとづく一般的な解説であり、特定の通信事業者・プランを推奨するものではありません。料金・プラン内容・キャンペーン・対応状況は各社により頻繁に変更されます。実際の料金や条件は、必ず各事業者の公式サイトでご確認ください。統計はMMD研究所「2025年9月 通信サービスの料金と容量に関する実態調査」(18〜69歳の男女40,000人、スマートフォン利用者36,421人)によります。差額は平均値をもとにした概算であり、個々の契約内容により異なります。



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