9月末が権利確定の株主優待。買うなら、9月28日(月)までです。
そして今年は、少し急いだほうがいい事情があります。9月19日から23日まで、11年ぶりの5連休があるからです。
そしてもうひとつ。NISAで買っても、設定を変えていないと配当に20.315%の税金がかかります。ここを見落としている人が、かなり多いです。
- 9月28日という期限と、その理由
- 優待は「タダでもらえる」わけではない、という計算
- NISAなのに課税される人がいる話
- 選ぶときに見る3つ
期限は、9月28日(月)です

| 日付 | 意味 | |
|---|---|---|
| 9月28日(月) | 権利付最終日 | この日までに買う |
| 9月29日(火) | 権利落ち日 | ここで株価が下がる |
| 9月30日(水) | 権利確定日 | 株主名簿に載る日 |
なぜ、2営業日前なのか
株を買っても、名義が自分に変わるのは2営業日あとだからです。決済に時間がかかる仕組みになっています。
だから9月30日に株主でいるためには、その2営業日前の9月28日までに買っておく必要があります。
「30日までに買えばいい」と思っていると、間に合いません。
今年は、5連休をはさみます
今年のシルバーウィークは9月19日(土)から23日(水)まで、5連休です。敬老の日と秋分の日にはさまれた22日が「国民の休日」になるためで、この形は11年ぶりです。
9月24日(木)・25日(金)・28日(月)だけです。連休中に考えて、明けてから動くと、かなり慌てることになります。
▶︎ 9月にやるお金のこと5つ|11年ぶりの5連休と、10月からの変更に備える
「タダでもらえる」わけではありません
ここが、いちばん誤解されているところです。

株価2,000円の銘柄を100株(20万円)買ったとします。
| 優待 | 3,000円相当 | 利回り 1.50% |
| 配当(1株60円) | 6,000円 | 利回り 3.00% |
| 合計 | 9,000円 | 利回り 4.50% |
「20万円で9,000円もらえる」と聞くと、良さそうに見えます。でも権利落ち日に、株価は下がります。
理論上、配当の60円ぶんが株価から抜けます。株価は1,940円になり、評価額は6,000円のマイナスです。
その日に手元に残るのは、優待の3,000円分だけです。
配当は「もらった」のではなく、株価から取り出しただけなんです。
もちろん株価はその後も動きますし、長く持てば配当は積み上がります。ただ「権利日だけ持って売れば得」という話ではないということです。
NISAなのに、税金がかかる人がいます
これが、この記事でいちばん確認してほしいところです。

NISA口座で買えば配当は非課税——と思っている方が多いのですが、条件があります。
| 配当の受け取り方 | 受け取り場所 | NISAでの扱い |
|---|---|---|
| 株式数比例配分方式 | 証券口座 | 非課税 |
| 登録配当金受領口座方式など | 銀行口座・郵便局 | 20.315%が課税 |
受け取り方が「株式数比例配分方式」になっていないと、NISAで買っていても税金が引かれます。
そして初期設定がこれになっていない口座もあります。特に、以前から使っている口座は要注意です。
3分で終わります。変更は権利確定日までに済ませてください。
▶︎ 月3万円の配当を受け取る方法2026年版|NISAを使うかで306万円変わります
選ぶときに、見る3つ

1. 優待だけでなく、配当も見る
優待利回りが高くても配当がゼロなら、合計では見劣りします。優待利回り+配当利回りの合計で比べてください。
2. 長期保有の条件を確認する
最近は「1年以上の保有が条件」という銘柄が増えています。短期の売買で優待だけ取る人を減らすためです。
いま買っても、初回はもらえないことがあります。必ず条件を読んでください。
3. 使わない優待は、ゼロ円と同じ
近所にない店の食事券。使わないカタログ。これらの利回りは、実質ゼロです。
「3,000円相当」と書いてあっても、自分が使わなければ0円。ここを冷静に見られるかどうかで、結果が変わります。
やってはいけない3つ
- 権利付最終日に慌てて買う……人気銘柄は直前に買われて上がり、翌日に下がりやすいです
- 優待利回りだけで選ぶ……業績が悪い会社の優待は、いちばん先に廃止されます
- 生活費や生活防衛資金で買う……株価は下がることがあります。余裕資金で
▶︎ 高配当株の選び方2026年版|見るべき5つの基準と買ってはいけない株の特徴
「優待だけ取る方法」を見かけたら
この時期になると、つなぎ売り(クロス取引)という手法が紹介されます。
現物を買うと同時に同じ株を空売りして、株価の上下を打ち消す。そうすれば権利落ちの下落を受けずに優待だけ取れる、という考え方です。
理屈としては成り立ちます。ただし、初心者にはおすすめしません。
- 手数料と貸株料がかかります……優待の価値を上回ることもあります
- 人気銘柄は、売る株が足りなくなります……直前は特に難しくなります
- 「逆日歩」という追加コストが発生することがあります。金額が事前にわかりません
最後の逆日歩がやっかいで、あとから請求されて優待の価値を大きく超えることがあります。仕組みを完全に理解できるまでは、手を出さないほうが安全です。
よくある質問
Q. 権利をもらったら、すぐ売ってもいいですか
制度上は問題ありません(長期保有条件のある銘柄を除く)。ただし権利落ちで下がったところで売ることになるので、思ったほど得にはなりません。
Q. 優待に税金はかかりますか
優待そのものも原則は課税対象とされています。ただし扱いが複雑で、実務上の判断は分かれます。金額が大きい場合や気になる場合は、税務署か税理士にご確認ください。
Q. NISAで買うと、優待ももらえますか
もらえます。優待は口座の種類に関係ありません。課税の話が関わるのは配当のほうです。
Q. いくらから買えますか
100株単位が基本なので、株価2,000円なら20万円です。ただし1株から買える証券会社もあります(その場合、優待の条件を満たさないことがほとんどです)。
▶︎ 証券口座おすすめランキング2026年版|決め手は「いま持っているカード」です
正直に言うと
私は、優待を目的に銘柄を選ぶことはしません。
理由は3つあります。
ひとつめ。優待は、いつでも廃止できます。会社が「今年からやめます」と言えば、それで終わりです。実際、廃止する会社は年々増えています。
ふたつめ。優待は日本にしかない仕組みで、海外の投資家からは「株主を平等に扱っていない」と批判されてきました。その圧力もあって、廃止の流れは続いています。
みっつめ。優待の価値は、人によって違いすぎます。3,000円の食事券は、その店に行く人には3,000円ですが、行かない人には0円です。利回りが人によって変わる資産は、比べにくいんです。
そのうえで、否定しているわけでもありません。
優待には、数字にならない良さがあります。年に一度、封筒が届く。それが投資を続ける理由になるなら、私はそれで十分だと思います。
投資でいちばん難しいのは、続けることです。続けられる仕掛けとして優待が機能しているなら、利回りの数字以上の価値があります。
だから私なら、こう選びます。優待が廃止されても持っていたい会社かどうか。
その答えがイエスなら、優待は「おまけ」として楽しめばいい。ノーなら、たぶん買わないほうがいいと思います。
まとめ
- 買うのは9月28日(月)まで。2営業日前だから
- 今年は5連休をはさむので、連休明けから3営業日しかない
- 権利落ちで株価は下がる。「タダでもらえる」ではない
- NISAでも「株式数比例配分方式」でないと配当に課税される
- 優待利回りだけでなく、配当と合計で見る
- 使わない優待は、ゼロ円と同じ
今日できることは、ひとつです。証券口座の「配当金受取方法」を確認すること。
銘柄を選ぶより先に、これです。設定ひとつで、非課税が課税に変わります。
権利日程は銘柄の決算期によって異なります。優待の内容・条件は変更や廃止があります。試算は一例であり、株価の値動きを保証するものではありません。個別の銘柄推奨ではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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